~ すべてのパソコンをただの窓にするプロジェクト ~
投稿日:2026年01/02(金)

こんにちは。プロジェクト主宰です。 お正月、ゆっくり過ごされていますか?
美味しいお酒やお餅を楽しみつつも、心の片隅で**「あぁ……5日から仕事か……」**と憂鬱になっている方。 その憂鬱の原因、ズバリ言い当てましょう。
「取引先への『あけましておめでとうございます』メールを、何十通も書かなきゃいけないこと」 これではありませんか?
「昨年はお世話になりました……」 「本年も変わらぬご愛顧を……」 同じような定型文を、宛名だけ変えて延々と打ち続ける。 失礼がないように言葉を選び、漢字の間違いがないかチェックする。 この**「精神を削る単純作業」**こそが、正月ボケの脳には最大の敵です。
今日は、そんなあなたに朗報です。 今年の挨拶メールは、全部AI(Gemini)に書かせてしまいましょう。 やってみたら、正直、私が書くより立派な「大人の文章」が出来上がってしまい、少し凹みました(笑)。
実際にやってみた:指示はたったこれだけ
使い方は簡単です。Geminiを開いて、友達に頼むように指示するだけです。
【私からの指示(プロンプト)】
取引先の「株式会社〇〇」の佐藤部長宛に、新年の挨拶メールを書いて。
- 昨年は「××プロジェクト」で大変お世話になったとお礼を言う。
- 今年は2月に新商品のリリースがあるので、また相談に乗ってほしいと伝える。
- 堅苦しすぎず、でも失礼のない、親密なトーンで。
たったこれだけです。 すると、1秒後には以下の文章が返ってきました。
【AIが書いたメール(そのままコピペ可)】
件名:新年のご挨拶と新商品リリースについてのご案内
株式会社〇〇 部長 佐藤 様
謹んで新春のお慶びを申し上げます。 〇〇(あなたの会社名)の〇〇(あなたの名前)です。
旧年中は、「××プロジェクト」におきまして多大なるご尽力をいただき、誠にありがとうございました。佐藤部長の的確なアドバイスのおかげで、無事成功を収めることができましたこと、改めて感謝申し上げます。
さて、本年は弊社にとっても勝負の年となります。 かねてより準備を進めておりました新商品を、来る2月にリリースする運びとなりました。
つきましては、本件に関しましても、ぜひ佐藤部長のお知恵を拝借できればと考えております。近々改めて詳細をご連絡させていただきますので、その際は何卒よろしくお願い申し上げます。
末筆ながら、貴社の益々のご発展と、佐藤部長のご健勝をお祈り申し上げます。 本年も変わらぬご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願いいたします。
……いかがでしょうか? 完璧です。 私が書くと、どうしても「今年もよろしく! 新商品出すんでまた連絡します!」みたいな雑な感じになりがちですが、AIは見事な敬語とクッション言葉を使って、**「デキるビジネスマン」**のメールを作り上げました。
AIは「形式的なマナー」の達人
日本社会において、メールの文章作成で一番時間がかかるのは「内容」ではなく**「配慮(マナー)」**です。 「この言い回しで失礼じゃないか?」「二重敬語になっていないか?」 この迷いに時間を食われます。
AIは、過去の膨大なビジネス文書を学習していますから、この**「形式的なマナー」に関しては人間以上の達人**です。 「目上の人向けに」「柔らかい表現で」「謝罪を含めて」など、トーンを指定するだけで、TPOに合わせた最適な「大人の文章」を出してくれます。
今日のアクション:テンプレートを作って保存する
まだ休み中ですが、今のうちに「メールの型」を作っておきましょう。
- Geminiを開く。
- プロンプトを入力: 「自分の業種(例:建設業)に合った、取引先向けの一般的な新年の挨拶メールを3パターン作って」
- 保存: 良いと思ったものを、Google Keepや下書きに保存しておく。
これさえあれば、仕事始めの朝、あなたは「宛名を変えるだけ」で、誰よりも早く、誰よりも丁寧な挨拶メールを送り終えることができます。 浮いた時間で、ゆっくりコーヒーを飲みながら、今年の戦略を練りましょう。
これこそが、AIを「部下」にするということです。 楽をするのは悪いことではありません。「脳の無駄遣い」を減らすことです。
次回は1月3日。 お正月の夢物語? いえ、すぐそこの現実です。「全社員がAIを使いこなす未来」について、少し想像を膨らませてみましょう。
<解説> Geminiのプロ版は、Google Workspace Business Standardでの利用がお勧め
Geminiは、Googleの生成AIツールです。単体でプロ版を利用すると月額20ドル、約3,000円ですが、なんと、Google Workspace Business Standard版以上の場合は、無料でついてきます。つまり、単体でGeminiを使うと月3,000円なのに、Google Workspace Business Standardだと、年払いの月額換算で1,600円です。せっかくGeminiを使うなら、Google Workspaceでのご利用がお勧めです!
FAQ:AIによる文章作成と「心のこめ方」に関するよくある質問
Q1. AIに挨拶文を書かせるのは、「手抜き」をしているようで気が引けます。 A1. 「手抜き」ではなく「土台作り」と考えてください。 白紙の状態から文章を考えるのは非常にエネルギーを使います。AIに「骨組み(ドラフト)」を作らせることで、あなたは浮いた時間を使って、その相手にしか伝わらない「一言」を添えることに集中できます。ゼロから1を作る作業をAIに任せ、1を10にする仕上げを人間が行う。これがこれからの誠実さの形です。
Q2. AIが書いた文章は、どこか「よそよそしい」感じがしませんか? A2. 指示(プロンプト)に「自分のキャラクター」を加えると劇的に変わります。 単に「新年の挨拶を書いて」と言うのではなく、「少し熱血な社長の口調で」「創業当時の苦労を知っている古参の取引先に向けて」「親しみやすい言葉遣いで」と条件を加えてみてください。驚くほどあなたのイメージに近い、血の通った文章に仕上がります。
Q3. 取引先によって内容を書き分けるのが面倒なのですが、AIなら簡単ですか? A3. はい、一瞬です。 「同じ内容を、銀行向けにフォーマルに」「長年の友人でもある提携先向けにフランクに」「若手社員向けに力強く」と指示するだけで、一瞬で3パターンの書き分けができます。これを人間がやると数時間かかりますが、AIなら数秒です。この「多品種少量生産」の文章作成こそ、AIの真骨頂です。
Q4. AIが作った文章に、間違い(ウソ)が含まれることはありませんか? A4. あります。ですので、最終確認は必ず「人間の目」で行ってください。 AIはたまに、もっともらしい顔をして間違った事実(ハルシネーション)を混ぜることがあります。日付、役職、プロジェクト名などは、必ず送信前にチェックしてください。AIは「優秀な新人ライター」です。最後は「編集長」であるあなたが責任を持ってサインを出す、という関係性がベストです。
Q5. AIを使いこなせるようになるための、一番の近道は何ですか? A5. 「部下に指示を出すように、具体的に話しかける」ことです。 「いい感じにして」という曖昧な指示では、AIも困ってしまいます。「目的は何か」「ターゲットは誰か」「絶対に入れてほしいキーワードは何か」を伝えてみてください。AIとの対話は、実は「自分の考えを整理するプロセス」でもあります。AIを使い込むほど、あなたの「指示力」も磨かれていきます。

監修・執筆:田上恭由(たがみやすゆき)
株式会社ワイコム・パブリッシングシステムズ 代表取締役 上級ウェブ解析士
Google Cloud Partner Advantage 認定代理店。
西南学院大学経済学部卒。記者を経て中古車情報誌編集部で、世界初となるデジカメ画像利用の誌面完全自動制作システムを開発。平成8年に創業し、同システムは情報誌「カッチャオ」の成長を支えた。現在はウェブ集客支援へ移行し、構築700サイト・運営支援130社超の実績を持つ。近年は生成AIによる業務改革支援や研修開発に注力。中小・小規模企業のセキュリティを高めるためのGoogle Workspaceの導入支援にも力を入れている。講演・セミナー実績多数。「チームがみポンランニングクラブ」会長。







