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AIが拓くWeb販促の新時代へ。コンテンツ制作、セキュリティ、そして未来を伴走するパートナーとして【メルマガ190号挨拶全文】

2025.09.02

はじめに:AIと共に歩む、新しいWeb販促のカタチ

9月に入りましたが、まだまだ残暑厳しい日々が続きます。いかがお過ごしでしょうか。

さて、ここ最近、私たちが挑戦していること。それは、生成AIを活用し、Web集客・販促における「生産性」と「質」を同時に向上させるための新しい活用法を見つけ出すことです。現在、そのための情報収集と実践的なテストに日々取り組んでいます。

その中でも特に手応えを感じているのが、「話して書く」というコンテンツ制作の手法です。Web集客の成功は、いかに多くのオリジナル記事を掲載できるかにかかっています。しかも、ただ量を増やすだけでは意味がありません。読者に価値を提供し、企業が持つ専門的な情報を土台にした質の高い記事であることが絶対条件です。この難しい要件を満たす上で、生成AIは大変効果的である、という確信を深めているところです。

AIの実用化は、販促分野に限らず様々な現場で始まっています。医療機関におけるカルテの記録、工務店やサービス業における作業報告書の作成、社外文書や既定のフォーマットによる書類作成、契約書のチェック、データ分析などがその一例です。

私たちが特に力を入れているのが、Web制作プロセス全体を革新する「一気通貫」のAI活用法です。お客様との打ち合わせ内容を元に、企画書の骨子はもちろん、サイトマップ、ワイヤーフレーム、各ページのコピー、販促物のデザイン案、さらにはイラストや画像素材まで。これまで人の手で一つひとつ作り上げてきたものを、初稿をAIに高速で生成させ、その空いた時間で、手作業で手直しやよりよいアイデアの付加・改善をします。

これにより、従来2~3か月かかっていたホームページ制作の納期は半分以下に短縮されるでしょう。さらに私たちの挑戦は、単なる効率化に留まりません。クリエイターの生産性を向上させることで業務負荷を減らし、成果物の価値を向上させ、彼らの報酬を高めていく。この極めて実用的で、未来につながるチャレンジに、私たちは全力で取り組んでいます。

主役は自社サイト。「オウンドメディア」が事業の核となる時代

私自身、以前は出版社に籍を置いていました。そこでのメディアの本質は、媒体側が内容をコントロールし、基本的にお金を払わなければ情報を載せてもらえない「ペイド(有料)メディア」でした。もちろん、ライターや記者が介在することで、情報の質が担保されるという大きな価値がありました。

しかし、インターネットの時代になり、媒体の主役は企業自身が所有する「オウンドメディア」、すなわち自社のホームページへと完全に移行しました。Webマガジンや紙媒体といったペイドメディア、あるいはSNSやYouTubeも、最終的なゴールとして自社のホームページにユーザーを誘導する「きっかけ作り」の役割を担うようになったのです。

商品を購入する(ECサイト)、店舗に来店する、サービスの見積もりを依頼する。こうした最終的な顧客の行動、いわゆる「コンバージョン」は、自社のホームページ上で行われるのが当たり前となりました。広告を見て直接電話をくださるお客様も、今や一度ホームページで会社の情報を確認してから連絡をくださるのがほとんどです。ホームページは、もはや単なるパンフレットではなく、会社の存在そのものを表す、最も重要なメディアなのです。

WordPressサイトのセキュリティは、もはや待ったなしの経営課題

さて、その重要なホームページですが、現在、日本国内の自社サイトの6割から7割がWordPressというオープンソースのCMS(コンテンツ・マネジメント・システム)で構築されています。弊社のクライアント様においては、ほぼ100%がWordPressを利用されています。

世界中で圧倒的なシェアを誇るがゆえに、WordPressは悪意を持ったハッカーたちの格好の標的となっています。安易なパスワードの設定、必要なプラグインの欠如、そしてWAF(ウェブ・アプリケーション・ファイアウォール)と呼ばれる防御の仕組みを導入していないサイトは、驚くほど簡単に改ざんされ、データを破壊され、内部の顧客情報を盗まれてしまいます。このような事態に陥れば、企業の存亡に直結しかねません。

これまで、「セキュリティプラグインを入れ、パスワードを複雑にし、二段階認証を設定していれば大丈夫」という時代が長く続きました。しかし、これからは生成AIを活用した、より巧妙で自動化された新しい攻撃が、あっという間にやってくる時代になります。ホームページは今や、企業の収益を支える大事な基盤です。その基盤が攻撃者に破壊されてしまえば、損害は計り知れません。そうなる前に、盤石な「防御」を固めておくことが、これまで以上に重要になるのです。

コンテンツからセキュリティ、そして社内インフラまで。私たちが提供する総合支援

このように、私たちの事業は新たなステージへと歩みを進めています。

私たちはWordPressによる販売促進支援を軸に、Webサイトの防御(ディフェンス)のため、世界500万以上のサイトで導入実績を誇る米国のWordfence社の販売代理店となりました。

さらに、スイスの高度なバックアップ技術を持つAcronis社の正規販売代理店として、ホームページだけでなくお客様の社内ネットワーク環境もお守りします。そして、Google Workspaceの活用を支援し、自社サーバーで必要だったハードウェアの故障やリプレースといった悩みからお客様を解放。災害に強く、どこからでも安全にアクセスできるネットワークの構築をご支援します。

私たちがオープンソースと海外製ツールを推奨する、その理由

少し、私の個人的な話をさせてください。私のパソコン歴は36年。WindowsやMacが普及する以前、黒い画面に白い文字だけが映るMS-DOSの時代から始まりました。それは単なる趣味ではなく、「社内の業務をいかに効率化し、高速に処理するか」という一点を追求し、様々なツールを試してきた36年間でした。

その長い経験から痛感していることがあります。それは、日本のソフトウェアやソリューションは、海外製に比べて価格が異常に高いという事実です。

例えば会計ソフト一つとっても、海外にはオープンソース(無償で公開されているソースコード)のものが存在します。セキュリティ関連も同様で、日本のメーカー品は月額数万~数十万円が当たり前ですが、私たちが代理店となったWordfenceやAcronis、Google Workspaceといった海外製ツールは、月額千数百円程度から利用でき、中小企業でも容易に導入できます。

なぜ、これほど価格差が生まれるのか。その根底には、日本のIT業界が抱える構造的な問題があると私は考えています。

ITが弱い国、日本。その原因は「ベンダー依存」

欧米の企業では、自社に技術者を抱え、その技術者が現場の課題に合わせて社内システムを開発・改善するのが一般的です。彼らはオープンソースのコミュニティに積極的に参加し、最新技術を吸収しながら、低コストで最適なシステムを構築します。

一方で、日本の企業はシステム開発をNTTデータやIBM、NECといった外部のベンダーに「外注」するのがほぼ100%です。社内のIT担当者は技術者ではなく、ベンダーを管理する「管理者」となり、現場から遊離していきます。何か新しい機能を追加しようとすれば、仕様決め、見積もり、稟議、発注…と、膨大な時間と費用がかかる。この「ベンダー依存」こそが、日本のIT分野が世界で全く歯が立たない根本的な原因ではないでしょうか。

過去の成功体験が示す「内製化」の圧倒的な力

実は私自身、30年前に「ベンダー依存」を自社内製化で回避し、システムの内製化で飛躍的な発展を遂げた経験があります。

当時、福岡市に本社がある社員20名の九州版中古車情報誌の出版社で、編集者とシステム担当を兼務していました。現場では、月額200万円もの写真現像代、1冊2,000万円もの印刷コストにより、利益が出なくなったいう、企業の存亡に関わる大問題がありました。バブルの崩壊で車業界の市場が縮小し始め、広告売り上げの伸びが減少に向かったためです。

私は当時編集長として、誌面制作コストを下げるために、新しい印刷会社への移管を進めたり、高額だった、システムによる版下製作の内製化などにより、コストダウンを真剣に進めてきました。その一方で、当時のフィルム写真をハサミで手作業で切断し、反射原稿を制作する社員たちの壮絶な徹夜作業を横目で見ながら、「社員の負荷を、システムで楽にできないか」と考えるようになりました。さらに新システム導入で、「もっと新鮮な情報を読者に届けて、さらに自分の印刷会社と広告主の板挟みというつらい立場も解消し、制作費の大幅コストダウンができれば、会社も利益が増えてみんなハッピー!」という関係者の問題を一気に解決したいという一心で、業界初となるデジタルカメラを使った誌面制作システムを、独学で3年かかって開発しました。

もし、潤沢な資金を持つ大企業のように、大手ベンダーに開発を依頼していたらどうなっていたでしょうか。一度発注すれば、その後のメンテナンスも機能追加も、全てそのベンダーに高額な費用を払い続けることになったでしょう。それでは、せっかくの浮いたコストも吹っ飛んでしまいます。自力で開発する道を選んだからこそ、私たちは低コストかつ短期間でのシステム実現と、その後の自由な改良を続けられました。

結果、当時業界最大手だった当時の業界最大手だった中古車情報誌よりも2年も早く、しかも世界で初めて、460ページにもおよぶ全ページの中古車画像をデジタルカメラの画像で制作した情報誌を成功させました。制作工程を2日も短縮し、コスト削減によって県単位でのきめ細かな情報誌発行も可能になりました。結果、赤字だった会社を優良企業へとほんの1年で変貌させ、しかも業界最大手を出し抜き、その後の営業展開も相当有利に進めることができました。

「現場を知る社員」がITツールを自ら作り出す。これこそが本来あるべきDXの姿

この経験から私が確信していること。それは、「技術は、現場を知り、それをどう適用すべきか分かる社員が企画し、実現して利用してこそ、本当に活かされる」ということです。

私たちがWordPressをお客様に強くお勧めするのも、まさにこの理由からです。もし旧来の制作会社のように、「1ページ追加5,000円」「記事作成1万円」といった見積もりを取り、制作を外部受託するスタイルでは、予算の限られる中小企業様が継続的に情報発信することは不可能だからです。

そうではなく、社員が自ら、思いついた時にブログを書き、自分たちの目で見た情報を「記者」のように一次情報として発信する。 いちいち見積もりなど取らず、自分たちでコンテンツを作り続ける。これこそが、人の心を動かす、最も効果的な手法です。欧米企業がオープンソースを活用して自社でシステムを低コスト・短納期で開発するように、コンテンツ制作もまた「内製化」することが、これからの企業の成長に不可欠なのです。

すべての業務が「コンテンツ」になる未来へ

今、生成AIの登場によって、スキルの壁は劇的に下がっています。かつては何ヶ月も頭を悩ませていたプログラム開発が、ほんの数分でできてしまう。文系・理系といった垣根はもはや意味をなさず、全ての社員がITを使いこなし、現場の課題を自ら解決する。そんな「本来あるべき姿」が、ようやく実現可能な時代になりました。

これからの企業活動は、あらゆる業務がデジタルコンテンツ化していきます。

例えば、議事録。本記事の冒頭に書いたとおり、文字起こしツールの発展により、会話や会議を全部文字化して、生成AIに取り込むことで、その後の文書作成や他の部門への指示業務が劇的に効率化していきます。

 清掃サービスの業務報告。これまでは紙一枚だったものが、お客様専用のWebページに都度記録が残り、作業前後の写真、開始・終了時間、作業スタッフの動画までが記録され、いつでも確認できることが当たり前になっていくでしょう。

 私が通っている歯医者では、大量の写真とMRI、マイクロスコープ画像や、3Dゴーグルを利用した歯の状態を歯科医者と同時に動画で確認するなどといった、画像中心の医療を行い、以前通っていた歯科医院では発見できなかった奥歯のヒビが発見され、歯が破損する前に治療ができました。
従来のアナログな業務がデジタルコンテンツに置き換わることで、お客様の満足度と信頼は飛躍的に向上します。

このような仕組みを、高価な専用システムに頼る必要はありません。なぜなら、お客様にマイページを提供したからといって、月額料金を頂けるわけではないからです。構築・運用費用は、限りなくゼロに近い必要があります。

だからこそ、オープンソースであるWordPressが、その受け皿として必然的な選択肢となるのです。プラグインで自由に機能を追加できるWordPressなら、こうした仕組みも低コストで実現できます。特定の企業のツールや製品に縛られ、保守や機能追加がその企業にしか依頼できなくなるベンダーロックイン」を避け、自社の未来を自社の手に取り戻す。

私たちは、そのための技術とノウハウ、そして知見のご提供を通して、お客様と「伴走」してまいります。

おわりに

生成AI業界は今、MicrosoftやGoogle、OpenAIなどの巨大テック企業が資本力にものを言わせてひしめき合っています。その中で、世界的なAI企業Genspark社は、わずか40名ほどのチームで重要な一角を占め、大きな存在感を放っています。これと同様に、私たちも少数精鋭だからこそ生み出せる価値があると確信しています。

この変革の時代を、お客様と共に乗り越え、新しい未来を創造していくために。社員一同、全力で「伴走」してまいります。

今後とも、変わらぬご愛顧を賜りますようお願い申し上げます。

株式会社ワイコム・パブリッシングシステムズ
代表取締役社長 田上恭由